2009-01-01から1年間の記事一覧

石本正

思わぬプレゼントがあった。 「石本正 自選画集」1994である。 丹下健三設計の大学の図書館の雑誌コーナーで、当時あった「みづゑ」という美術雑誌で観たのが石本正との最初の出会いだったと記憶する。 今回いただいた画集で「二人の舞子」が出会いの絵であ…

ブランド想起

池谷裕二さんの「記憶を強くする」(ブルーバックス)を読んだ。脳科学の本は何冊か読んでいたし、自分では記憶とか意識の発生の仕方はある程度「科学的」な理解ができたつもりでいた。 この本は2001年出版で、池谷さんの最初の本だそうだで、非常にわか…

認知の意味

ブランド認知の意味を考えていて、消費者がブランドを認知する認知の仕方にどんなものがあるだろうと検討してみることにしました。消費者行動モデルのAIDMAは広告を認知のきっかけと想定しているようです。広告を見て広告が訴えているブランド名を知っ…

生き物をめぐる4つの「なぜ」

長谷川真理子さんの2002年の集英社新書。 動物の形態と行動の多様性の意味は何か、進化とはどういうことなのかを考える本、だと思います。 ここで長谷川さんは動物行動の理解のためにティンバーゲンが提出した4つの「何故?」の解明を光る動物、鳥のさ…

消費者の認知

我々は日常的に認知というコトバを使います。 ブランド認知をあげる、認知率の低い(高い)ブランド、認知のないブランドは買われない、などマーケティングではキーになるコトバです。 さらに、認知は純粋(非助成)想起と助成想起で聞く、認知に関する質問…

断固たる

ドラッカーの読み直し。「意志決定」 マネジメントは意志決定の連続であり、躊躇している時間はない。意志決定後の行動の指針として、 ?行動によって得られるものが、コストやリスクより大きい時は行動する。 ?行動するかしないかいずれかにする。二股かけた…

光の祭典

LEDの光って何か宇宙的、無機的な感じがして好きです。さすがにランプの生活の経験はありませんが、蛍光灯が我が家についた時は世界(自分の家)がアメリカのテレビホームドラマに家になったと錯覚しました。その後、蛍光灯には影が出来ず暖かみもないの…

成田離婚

昨日(11月23日)の日経」本誌を見ていて気づいたのだが、民主党政権への批判のトーンが強くなったようだ。他のメディアでも「期待しているが‥‥、期待はずれかな?」が大勢になりつつあるようだ。アメリカの新大統領に対する暗黙の了解「ハネムーン期間…

助平ジジイ

森繁久弥が亡くなって今日、葬儀だったらしい。 自分はテレビでしか観たことない俳優で世間で騒ぐほどの印象はない。 ただ、スケベジジイの印象は強く残っている。テレビの対談番組などで露骨な視線や誘いが「枯れて」なくていやらしかった。 その同じカオで…

Twitter中継

昨日、楽天リサーチさんのカンファレンスに参加しました。 今回で5回目だそうで、参加者の中では自分が一番年寄りだったようです。 久々に大勢集まる場所に出かけましたが、「全員元気がない?」印象をうけました。リサーチ関連の人はおおむね物静かではじ…

後家作りの仕事

ドラッカー読み直し。マネージャーの仕事の章で、職務設計のまちがいを ?職務を狭く設計し過ぎて成長を阻害する ?補佐役という職務にしてしまう ?調整役におとしめて、プレイングマネジャーとしない ?マネジャーが1人では仕事が出来ないようにする(会議や…

「たまたま」

タレブの「ブラックスワン」と同じ主張をしていると考えて間違いないとおもう。 こっちは相場師ではなく、ムロディナウという理論物理学者の本。原題は「ドランカーズ・ウォーク ランダムネスはわれわれの人生をどう左右するか」というタイトル。 その248…

鳩山、前原の薄ら笑い

民主党も与党になったはいいが、その地位、立場にとまどいがあるように見受けられ、そろそろ批判が集まり始めていますが、もうすこしガマンしてあげてもいいような気がします。そんなこととは関係なく、発足当初から鳩山さんと前原さんの目元と口元が妙な歪…

経済活動の本質とはリスクを冒すことである

ドラッカーの読み直し。「マネジメント エッセンシャル版」p38〜39 戦略計画われわれは、明日行う意志決定について計画を作成しがちである。楽しいかもかもしれないが無益である。意志決定は現在においてしか行えない。戦略計画は未来の意志決定に関わ…

台風一家とDinks

今日も台風一家の秋晴れが続いています。 中学生くらいまでだと思いますが、夏になって南の海で発生し始めた台風は、次々に子供を生んでその18番目から25案目くらいの台風が日本にやってきて、いろいろ暴れて、過ぎ去って秋晴れをもたらす。この秋晴れは…

恥知らずな折衷主義

アメリカ社会学は都市社会学として、都市の成長・発展とその病理についての研究として位置づけられると思う。その都市研究にエスノグラフィーが使われた。ただ、エスノグラフィーだけでなく、普通のアンケート調査、心理テスト、行動観察、インタビュー、二…

「アスペルガー症候群」

幻冬社新書、著者は岡田尊司さんという臨床の精神科医です。 アスペルガー症候群の改善方法として、言語療法において語彙を増やすこと以上に、話題を共有し、交互に双方向の会話をおこなうスキルを高める必要がある。さらに何度は高くなるがユーモアや比喩や…

清貧の思想

バブル崩壊後の不況のなか「清貧の思想」がベストセラーになったのは1995年頃か。その本は読まなかったが、今回の不況でもそういった本が出ているのかもしれない。 不況のただ中にいると「もう、景気は回復しないのでは、日本経済は滅ぶのか」と悲観的に…

中島敦「山月記伝説」の真実

文春文庫の720です。 買うときから止めようかなと思っていた通りおもしろくない内容です。 ヒガミとはわかっていても筆者を含め、一高、東大コースの秀才達の内輪話です。エリート故の複雑微妙な心理はわかりますが、二流、三流の高校・大学を出た身とし…

マーケティングと販売は逆である

ドラッカーの読み直しは「マネジメント」(エッセンシャル版)からです。 最初のひっかかりがこれです。P17なんらかの販売は必要である。と前置きして、「だがマーケティングの理想は、販売を不要にすることである。マーケティングが目指すものは、顧客を…

EVの行方

2年くらい前、転職サイトのインタビューで出会った2人。 その時は理系エリート達の転職がテーマでしたから皆、院卒でした。 一人は富士重工?の研究部門にいてリチウム電池の研究をやっていたが会社が電気自動車の開発から撤退すると言うことで職探しをし…

「脳科学の真実」

創刊された河出ブックス。坂井克之さんという「認知神経科学」という分野を研究されている方の本です。その中でニューロマーケティングへの批判が展開されています。最もこの人は脳科学の安易な使い方全てに疑問を呈しているのでマーケティングだけがやり玉…

山種美術館

恵比寿に移転してきたというので行ってきました。 建物は6階建てでしたが1階と地階が開館しているだけで、展示作品も今回の企画展の速水御舟だけでした。 目当てはパンフレット通りの「炎舞」ですが、ほぼ同じ主題の「粧蛾舞戯」もよかったと思います。前…

「仏教が好き」

河合隼雄と中沢新一の対談集。2003年の出版。 佐々木閑さんの「犀の角たち」を読んでいなければ、中沢新一のトンデモ本的傾向がハナについたかもしれない。量子論とブッダの思想というより行動の関連性などが佐々木さんの本を思い出しながら改めて理解できた…

不老不死

池田清彦さんのPHPサイエンスワールド「寿命はどこまで延ばせるか?」を読んだ。新発見はなかったが、細胞、個体、種レベルでの生と死がよく理解できた。 理解はできても個体の死、ひいては自分の死については悩ましさは変わらない。 少年のころは「夭折…

破壊本能か?

台風18号は人的被害もなく過ぎ去ったようです。 ニューズで大型台風が本土に接近、上陸の可能性ありと聞くとウキウキ、どきどきするのは自分だけでしょうか。このトシになっても「明日、通勤電車が動かなかったらどうしよう?」と考えるだけで楽しくなる。…

耳まで裂けてる

どうでもいいことだし、前々からうすうす気づいていたのだが、最近、駅張りのポスターで確信した、「森泉の笑った口は耳まで裂けている。」 グリコか何かのポスターで3人の女の子のウチの1人が森泉で、ご多分にもれず笑って写っている。遠目に見てつり上が…

「46年目の光」

「視力を取り戻した男の奇跡の人生」とサブタイトルにあるように実話の感動物語ですが視覚(見ること)の意味とシステムについてのおもしろい科学記事として読めます。 主人公は3歳までは健常で、化学薬品の事故で失明します。そして、46歳の時角膜移植に…

集団の雰囲気

長崎の中華街で出会った修学旅行の一団。 皿うどんを食べながら、非常に静かで上品ささえ漂わせているので最初は地元のお嬢さん学校の生徒かと思ったくらいでした。20人くらいが食事中で、そこに他の3、4人の同じ制服の子が入って来ても大声の嬌声もなく…