2014-01-01から1年間の記事一覧

Day by Dayインタビューとハロウィンインタビュー

2010年にDaybyDayインタビューという方法論を提案してそのままになっていました。 2014年の後半からはハロウィンインタビューという思いつきをなんとか方法論にまでしたいと考えています。 そして、この2つの方法論は融合できるのではない…

感覚器からと脳からのデータ

アイトラッキング分析を体験したマーケター、リサーチャーは多いと思います。 一方で、脳波データを取得して分析した体験のある方は少ないかと思います。 そのいずれもデータは取得できたが、どう分析・解釈できるのかがよくわからない状態だったのではない…

競争の科学

論旨が崩れたり、エビデンスが不十分だったりで少しトンデモのにおいがするが、おもしろかった。 ほとんどの場面で競争があった方がパフォーマンスは上がる。 ただ、パフォーマンスに変化がない人、競争下ではパフォーマンスが下がる人もいる。 適応競争力と…

ハロウィンインタビュー

ハロウィンの仮装を見ていて、ふと、ひらめいた。(たいしたひらめきではない) ハロウィンインタビューもしくはハロウィン法と名づければよいのだ。と。 38回のアウラセミナーで「なりきりインタビュー」的なものをやってみたのだ。 みなさん、モデレーショ…

平気でウソをつく

インタビュー調査では、対象者に「正直に答えて欲しい」「思ったことは何でもしゃべって欲しい」「こちらへの気遣いはいっさいいらないから」「私(モデレーター)は関係者じゃないから」と入念にバリアーを取り去りされば、自由で創造的な発言が得られると…

圧迫プロービング

モデレーションは、出席対象者にリラックスした雰囲気を与え、質問されたことに「すなおに」答えてもらうことに注意して行う。 対象者の発言には、『そうなんですか』、『そうなんだ』と納得も理解も同調も反論もすべて曖昧ながら、『あなたの発言は確かに聞…

認知はハシゴの階層構造を持つか

昔、レパートリーグリッドと言われ、諸井先生が「評価グリッド法」として完成させたリサーチの方法論がある。 評価グリッド法とセットでよく使われるのがラダリングという手法である。 これは、消費者の認知構造と製品の価値構成(要素)構造が相関している…

メタファーを引き出す

プロービングとメタファーは本来、なじまないかもしれない。 プロービングは不完全さを補うことを目的とするが、メタファーは完全さを崩す、曖昧さを増やす方向で使われるからであろう。 「ポッキーはカワイイ」に対して『どこが、どうかわいいの?』『お菓…

世の中、関係の網の目の中

プロービングの第2のポイントは、対象者の発言を関係性を意識させるようにすることである。 世の中は関係性の網の目の中にいるが、個人の発言は関係性を考慮した後の「エッセンス」だけともいえる。 「ポッキーが大好き」という発言はどういう関係性の中で…

プロービングは活性化のために

プロービングと尋問は「似て非なるもの」 プロービングは「正しい」回答に収束させるためだけでなく、発散させる方向性もある という2点はすでに書いた。 今回は、「時間的、空間的拡がりをうながす」プローブテクニックについて。 時間的な広がりを促すプ…

クチコミの方向性(口コミの昔、今)

インターネットがなく、テレビ全盛時代はTVなどのマスコミに対応するものとして口コミがあった。 口コミはほぼ「噂」と同義語で、よく、豊川信用金庫の取り付け騒ぎが口コミ=噂の実例として取り上げられていた。 マーケティングでは、「悪い噂(製品の欠…

グループからチームへ

FGIの「グループ」は「ミニマーケット」を作る単位と考えていた。 調査のために恣意的に集めたのに「こういう人達はどれくらい存在するのでしょうね?」とあたかも代表性のある抽出をしたかのような錯覚で質問してくる人もいて閉口していた。 そこでFG…

データの見えざる手

久しぶりに面白い本に出会った。 感想は、 ・ この本でビッグデータのなんたるかと可能性が理解できた。 ・ 名札型ウェアラブル端末で行動(加速度)と接触・会話(内容は取れない)でデータを収集すること ・ 人間の感情や仕事量が「動き」から解析できるこ…

プロービング

一般的なインタビューとは、 ・インタビュアーとインタビュイーがいて ・インタビュアーはインタビュースクリプト(聞きたいことの一覧)をつくる。 (インタビュイーの方が上位だと事前に提出を求められる) ・インタビュー時間が決められ(インタビュイー…

Pマーク

ベネッセも当然、Pマークを取っていた。 たぶん、ベネッセが下請け業者を使う場合も相手がPマーク保持業者かどうかをチェックしていたはず。 (チェックしてないか?) そして今回の情報流出。 原因が犯罪行為とはいえ、Pマーク審査が二重にも三重にも無効…

セグメンテーションとペルソナビルド

マーケティングやマーケティングリサーチではセグメンテーションが基本である。 マーケットをセグメントし、ユーザーをセグメントしないとマーケティングは前に進めない。 セグメントし、そのセグメントのプロファイリングを行ってターゲットの特徴を把握し…

ペルソナのアクティビティシナリオ

ペルソナを作りましょう、ということになると、 名前、住んでいる街、家族構成、仕事、趣味・特技、SNS、読書傾向、音楽傾向、運動。。。。。。。 と項目を挙げて行き、どんな人かをプロファイリングしようとするのが一般的であろう。 しかし、この方法だ…

メタファー法

モデレーションをやっていてイライラするのは対象者のステレオタイプな反応である。 「もっと自由に、少しブッ飛んでもいいから」と促したくらいでは何の変化もない。 世間の常識、自分が得ている情報、テーマに対する関心度、関与度などの制約があるのは理…

定性調査という呼び方

定性調査という呼び方はいつごろから定着したのだろう? マーケティングリサーチというと自動的に定量調査をを想定し、抽出と調査票作成が仕事として浮かび上がって来ていたのが初期の状況だと思う。 グループインタビューという形式でアメリカから輸入され…

面接重視・人物重視

サラリーマン生活中に、中途採用者の面接を何回か受け持った。 面接で期待できるとした人が入社後伸びなかったり、面接でイマイチだった人が現場で使える人材だったりの結果が多く、自分は「人を見る目がない」と自覚した。 面接官がだまされるのは、 ・人あ…

エビングハウスの錯視とアイトラッキング

『記憶のしくみ』ネタ。下巻p143からエビングハウスの錯視は、大きい丸に囲まれた中心の丸と同じ大きさの丸が、前者よ比較的小さい丸に囲まれた場合では、大きさが違って見える。(小さい〇で囲まれた方が大きく見える)ことをいうらしい。 ここで、さらに…

「記憶のしくみ」

ブルーバックスの『記憶のしくみ』上下をやっと読み終わった。 最初は復習的でわかりやすいとおもっていたが、なかなか手ごわかった。 記憶には陳述記憶と非陳述記憶があり、それぞれ違った「しくみ」を持っている。 陳述記憶は意識的な「想起」を非陳述記憶…

たまごとにわとり

ここ何回か「定性調査(FGI)の質が落ちた」「少なくとも質は向上していない」という耳の痛い話を聞いた。 言わんとすることは、モデレーションに工夫がなく分析に切れがない、ということである。 まあ、昔からあるマーケティングリサーチへの批判(リサ…

ブランドイメージとアクティブインタビュー

マーケティングリサーチでブランドイメージというとまず、SD法による測定が思い浮かぶ。 通常は対極のイメージワード(多くは形容詞)を用意し、間を5段階に区切ってそれぞれのブランドの位置を調査して集計して平均点を出してポジションするという方法が…

ワークライフバランス

ワークは仕事で、仕事は本来の生活ではなく生活を支えるための不本意な苦行に近いものである。 ワークに偏った生活は悲惨で、ワークの反対側にあるライフの時間とのバランスを取る必要がある。 だから、残業しないで定時に仕事を終えて趣味や勉強、家族と過…

到達

41歳で銀メダルなんて信じられない。 そこまで訓練・練習を続けて、後輩に抜かれることなくトップクラスの力を保持したことに驚く。 ジャンプという競技人口が少ないスポーツだったこともよかったのだろう。 一方、とうとうメダルに届かなかった上村愛子はど…

ライブの価値とアクティブインタビュー

ネットの進化によってCDが売れなくなり、音楽家、演奏家のビジネスモデルが変化を迫られているというのは、ジョブスがAppStoreを立ち上げてからであろう。 新しいビジネスモデルとしてライブを中心に活動し、グッズ販売などを連動させて利益を確保し、CD…

リニューアルの鉄則

よく調べてないが、アサヒスーパードライが味も含めた大がかりなリニューアルを進めているらしい。 その間に一番搾りもパッケージを変え、タレントを嵐にしたということである。 発泡酒や第三のビールの市場で戦ってきたビールメーカーが本来の戦場に戻って…

サンプルからコミュニティへ

2014年1月に実験的にやった『アクティブインタビュー』は成功だった。 アクティブインタビューのコンセプトは、従来の「場を盛り上げるが、冷たい観察者」と「聞かれたことに回答する、他人の意見に付和雷同しない自立した消費者」がテーマについて話し合う…

シニア市場のセグメント

シニアを個人の年齢で定義するのは普通のことである。 ところが、子供(18歳くらいまで)を年齢で定義するのとは大いに違ってくる。 幼稚園、小学校、中学校、高校までくらいは年齢の刻みと属性がほぼ一致しているだろう。 ところがシニアは年齢だけでは刻め…