2010-01-01から1年間の記事一覧

400万年の99%は狩猟・採集生活

この1年で「ヒトの400万年(?)の生活のほとんどは狩猟・採集生活であり、農業・定住が始まったのはつい最近のこと」という仮説をよく聞いた気がする。 ここから、DNAに次のようなことが「書き込まれた」という話の展開になる。 ・小集団で共通の目…

マーケティングリサーチの行動観察調査

マーケティングの世界でエスノグラフィーはまだブームなのか、すでに終わったのかがよくわからない。 エスノグラフィーを「看板」にした調査会社が現れていないところから判断するとこの手法は儲けに結びつきずらいという判断で間違いないようである。それだ…

経済成長のない市場でのマーケティング

電気自動車がガソリンエンジン車に取って代わるのは時間の問題のようだ。 このことだけみると電気モーターは内燃機関に比べて複雑で画期的な技術革新があったかのように思うが、そうでもないらしい。 初期の自動車は電気モーターで動くものが多かった。 馬力…

正月より年末の方が楽しかった

昨日は年末恒例の餅つきで、クルマで一時間くらいの実家に行ってきた。 杵と臼ではなく、家電製品の餅つき機でつくのだが20キロもつくので半日仕事になる。 5家族だけの一族だが全戸の正月の「おそなえ」までつくる。子供の頃も5家族程度の親戚だったと…

Preplay=前再生

理研BSIのプレスリリースに以下のような記述がありました。新しい迷路を学習しているマウスの海馬で神経回路パターンが学習の時間順序に従って特異的な発火パターンを示すらしい。このパターンの観察からそのときマウスがどこにいたかを研究者は特定でき…

Webはインフレ?デフレ?

今朝のNHKニュースを朝の支度をしながら見ていたので正確なことはいえないが、オリコンのCD売上ランキングで「AKB48」と「嵐」が上位独占だったらしい。 ある男子高校生がでてきてAKB48の握手会だかお話会(AKBのメンバーとお話ができるら…

本屋の発見

先週、恵比寿の有隣堂をふらついていて、最近ご無沙汰の海外文学コーナーをちらちら眺めていたら、妙に気を引く表紙があった。 作者も初めて見る名前だし、タイトルも凡庸とおもわれたのに何に惹かれたのかわからない。 最も最近は海外の作家の名前なんか新…

「来るはずが来なかった」症候群

ツイッター、フェイスブックは毎日のように目にするが「セカンドライフ」は聞くこともなくなったあ、とふと思った。 印象ではフェイスブックに取って代わられた、ということでいいのか? セカンドライフは今流行りのソーシャルメディアとは呼ばれないのか? …

学者さんは大変だな

文学以外の本といえば、学者やジャーナリストが書いているものが多いので当然だが、ここで神永正博「食える数学」、岡ノ谷一夫「さえずり言語起源論」、川島隆太「さらば脳ブーム」の現役の学者さんの本を3冊を読んだ。 3人に共通しているのは自分の研究成…

学芸員のちから

美術館の企画展のタイトルもよく見ないで入って観て、その企画に感動することは少ないだろう。 企画展そのものが少ないのかもしれない。 ほとんどは画家の名前をタイトルにした展覧会だろう。学芸員という仕事はよくわからない。 各美術館、博物館には必ずい…

メールが短い!

最近、カレと別れたという女子高生が2人。 理由が、「カレが、メールの返信が遅い。そのメールも短いものばかり。」とウルサイのがイヤになった。 「カレのメールは長いの?」と聞くと、「信じられないくらい長い、何言いたいのかわからない。読むのもめん…

センチメンタルジャーニー

4日は父親の「たちび」(年月は関係なく亡くなった日付をいう。ウチの近辺だけか?)なので墓参りにでかけた。ついでに散歩もしようととりあえず西武遊園地駅に、目の前に「おとぎ電車」(子供の頃はこう呼んだ。今はレオライナーという)があったので思わ…

「食える数学」神永正博

死ぬまで続く数学コンプレックス。 読み終わったこの本のほかに積んであるのが、「美しい数学」「美の幾何学」「キュートな数学名作問題集」「数学は言葉」の4冊、読みかけが「統計学入門」(小島寛之)ともう1冊行方不明。巷では数学ブームが再びか、みた…

自分らしく生きるためのアスペルガー症候群ガイド

カウンセリングをやっている知り合いから薦められて吉田友子さんの本「あなたがあなたであるために」を読んだ。 まだ、診断を受けていないのだが、長男がたぶん、これではないかと。・AS(アスペルガー)の「脳タイプ」というものがある。 ・ASは単に「…

創られた「日本の心」神話

「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史-とあるサブタイトルの方が本の内容をよくあらわしている。 読んでも演歌というジャンルが「日本の心」(の歌)としてどのように捏造されたか、ということはわからない。 理由は、演歌=日本の心という結びつきの説明がない、…

「話語」と「筆語」とリサーチの「間」

このところというか、前から「話語」と「筆語」の違いを考えている。 「話しことば」と「書きことば」、「音声」と「文字」との関係性というか違いのことである。 「無文字文化」と「文字文化」との違いでもある。 無文字文化の体験は今の日本人ではほとんど…

「選択の科学」は哲学書だった?

シーナ・アイエンガーというインド系カナダ人でシーク教徒で盲目という大学の先生がコロンビア大学のビジネススクールでの特別講義をまとめた本。 内容は、認知科学、脳科学、行動経済学の知見の復習であった。 実験内容が詳しく記述されているので理解は進…

「ことばと思考」のエスノグラフィー

岩波新書で今井むつみさんという人の「ことばと思考」を読んだ。 認識や思考は言語を使って行われるので言語に規程される、だから、母語が違うと認識や思考が違ってきて相互の理解は不可能、とまでは言わないが、基本的に理解不能な部分が生まれる。 一方、…

AISASのS

AIDMAからAISASということが言われて5年以上たちますか? 今回AISASのSについて考える機会がありました。A(Atention)注目 →I(Interest)興味 →S(Search)調べる →A(Action)行動・購買 →S(Share)という購買行動のモデルで最後…

六次の隔たりと三次の影響

六次の隔たりはミルグラムの有名な実験、その後のダンカンワッツらの地球規模の実験で確かめられた「あらゆる人が平均して六次の隔たりで相互につながっている」というものである。 知り合い(1次)の知り合い(2次)をたどっていくと平均して6人の知り合…

デマ、うわさ、クチコミ、つぶやき

11月16日のアウラセミナーの準備で毎日、ネットワークやつながり(nexus)について考えるようにしている。セミナーはインタビューの方法論が目的だから、グラフ理論に基づいたネットワーク分析は関係ないのだが、本を読むと「収斂進化」や「六次の…

エスノグラフィックインタビュー再び

10月27日のTwittcherの会で佐々木さんの講演を聞いた。 佐々木さんはプロダクトデザインの開発にリサーチ、特にエスノグラフィックなリサーチを組み込んでクライアントに提案し、多数の実績を積み上げて来られたようだ。(ご本人はあまり自慢話らしきこ…

天使が通る

@atobeckさんの以下のツイートに触発されて。今日も、いろんな打ち合わせがあったけど。「世の中、こうやって毎日たくさんの打ち合わせが行われてるんだろうなぁ」と、自分を第三者的に遠くから眺めている瞬間があったことをはっきり覚えている。ここから「…

江戸の気分

週刊文春でおなじみだった(今も連載しているのか?)堀井憲一郎さんの講談社現代新書。 落語をネタに江戸庶民のしたたかさが伝わってくるおもしろい本。(二番煎じも多いのだろうが) おもしろかったポイント。 医者は患者を治さない。病(ヤマイ)は引き受…

蒼井優の空洞

昨日、山手線のキリン「新・午後の紅茶」のポスターを見ていて蒼井優のカオには、鼻の中間くらいを中心にしてまーるい空洞があることを発見した。 この空疎なまるい部分が彼女の魅力なのではないかというトンデモ仮説。 深淵とか、吸い込まれるような魅力と…

朝の音

ユーミンが荒井由美だったころの歌の歌詞で「雨音に気づいて遅く起きた朝は、まだベッドの中で半分眠りたい」というのがある。この「半分眠りたい」という表現がすぐれていると前々から思っていた。ネット検索で詩全体をチェックしたが、後半はユーミン独特…

グループインタビュー3.0はネクサスインタビュー

有隣堂でコトラーの「マーケティング3.0」を立ち読み。 きちんと買って読まないのにわかったように書いてしまう失礼をお許しくだされ。 まず、マーケティング1.0はモノを売るマーケティング、2.0は消費者を理解しようとしたマーケティング、3.0…

ネクサスインタビュー

2、3日前に夫婦のペアインタビューをやっていて、フト思いついて、毎日少しずつ考えていることを「ネクサスインタビュー」というテーマにしてみた。 goo辞書によるとnexusは、「きずな;結合, 連結, 関連, 関連性のある一連のもの*1;集合体.」となってい…

論理チェックの落とし穴

ネットリサーチ会社に調査票の作成(Web画面)を依頼すると会社さんによっては厳密な論理チェックを設定してくれるところがあリます。 回答分岐など作成者側では気づかない細かいチェックをしてもらってたいへんありがたいチェックです。 回答分岐以外で…

「つながり」のないリサーチ

年寄りの繰言ではあるが、最近、ネットリサーチをよく利用する機会があって、改めて実感した対象者との「つながり」を失ったマーケティングリサーチという事実。 善悪とか好き嫌いとか正邪とかは関係なく、この事実を実感した場面は、ある調査が対象者の過去…