2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

創られた「日本の心」神話

「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史-とあるサブタイトルの方が本の内容をよくあらわしている。 読んでも演歌というジャンルが「日本の心」(の歌)としてどのように捏造されたか、ということはわからない。 理由は、演歌=日本の心という結びつきの説明がない、…

「話語」と「筆語」とリサーチの「間」

このところというか、前から「話語」と「筆語」の違いを考えている。 「話しことば」と「書きことば」、「音声」と「文字」との関係性というか違いのことである。 「無文字文化」と「文字文化」との違いでもある。 無文字文化の体験は今の日本人ではほとんど…

「選択の科学」は哲学書だった?

シーナ・アイエンガーというインド系カナダ人でシーク教徒で盲目という大学の先生がコロンビア大学のビジネススクールでの特別講義をまとめた本。 内容は、認知科学、脳科学、行動経済学の知見の復習であった。 実験内容が詳しく記述されているので理解は進…

「ことばと思考」のエスノグラフィー

岩波新書で今井むつみさんという人の「ことばと思考」を読んだ。 認識や思考は言語を使って行われるので言語に規程される、だから、母語が違うと認識や思考が違ってきて相互の理解は不可能、とまでは言わないが、基本的に理解不能な部分が生まれる。 一方、…

AISASのS

AIDMAからAISASということが言われて5年以上たちますか? 今回AISASのSについて考える機会がありました。A(Atention)注目 →I(Interest)興味 →S(Search)調べる →A(Action)行動・購買 →S(Share)という購買行動のモデルで最後…

六次の隔たりと三次の影響

六次の隔たりはミルグラムの有名な実験、その後のダンカンワッツらの地球規模の実験で確かめられた「あらゆる人が平均して六次の隔たりで相互につながっている」というものである。 知り合い(1次)の知り合い(2次)をたどっていくと平均して6人の知り合…