定性調査という呼び方

定性調査という呼び方はいつごろから定着したのだろう?
マーケティングリサーチというと自動的に定量調査をを想定し、抽出と調査票作成が仕事として浮かび上がって来ていたのが初期の状況だと思う。
グループインタビューという形式でアメリカから輸入されたのが最初で、その時は定性調査という呼び方はされていなかった。
インタビュー形式の調査はカウンセリングの手法から発展したものと思っていた。(間違いかどうかわからない)
だから、1on1インタビューが定性調査の基本でグループインタビューは、グループセラピーの位置づけで方法論としては派生型のものと考えていた。
1on1とグループインタビューの双方が定着することで、ひっくくって定性調査とう呼び方が出てきたのではないかと想像する。
(ちょっと調べたがその辺の事情ははっきりしない)

やがて定量調査はネットリサーチの代名詞という状況になり、最近はビッグデータというあさっての方向からの流行語で、すっかりプロファイルがあいまいになってきた。
もとの「いわゆるアンケート調査」という言い方に近いプロファイルになり、科学性や信頼性が増してきているという状況にないのが定量調査かもしれない。

定性調査の方はイノベーションはほとんどなかった。
エスノグラフィーや行動観察、MROCなどがその可能性を感じさせたが、結果がシャープではないせいか、いまや下火で相変わらずのインタビュー調査が行われている。
だから、定性調査はインタビュー調査の代名詞であってそれ以上ではないといえる。

インタビュー調査の枠を超えて、文字通りの定性調査の開発、体系化をめざしていこう。
といってもあまり元気は出ないが。