後家作りの仕事

ドラッカー読み直し。マネージャーの仕事の章で、職務設計のまちがいを
?職務を狭く設計し過ぎて成長を阻害する
?補佐役という職務にしてしまう
?調整役におとしめて、プレイングマネジャーとしない
?マネジャーが1人では仕事が出来ないようにする(会議や出張が多い)
?マネジャーの仕事の不足をポストで補ってはいけない
と5つまであげて6つ目に
?「後家づくり」の仕事は設計し直さなければならない。
としている。

後家作りの仕事とは、「その仕事についた優秀な者が次々に倒れる」職務としている。
ビルゲイツの後のスティーブバルマー、柳井さんの後の玉田?さん、ジョブスの後の誰か、という意味だろうか?たぶん、違う。
マネジャーの職務設計の間違いだから、上記のような典型例ではなく日常的なことだと思って、考えてみるとなんとなくおもいつくことがある。
ドラッカーは「仕事自体はよく構成され、こなせないはずはない。しかし、実際にはこなせない」といっているし、「優秀な者」ともいっているので個人の資質・能力の問題ではないだろう。
でも実際にあると思う。
前任者より優秀なはずの人間がつまづいて、うまく仕事がこなせない、特別な仕事ではないはずなのに誰もが失敗する。
後家作りの船(理由がはっきりしないのに頻繁に事故死を出す船)は解体すべきと結論している。

すっきりと論理では理解できないが、納得できるはなしではある。
こういった、論理では説明仕切れないことも書いてしまうドラッカーの魅力。