マーケティング

ブランディングとサイズ感とドロリッチ

ドロリッチが終売になるらしい。いっときは年間100億を突破したブランドだし、10年間続いたのだからヒット商品と言って間違いない。Twitterでは、容量を減らしたのが原因と指摘する人が多い。内容量はブランディングにとって重要な要素だが、テキトーに変更…

パーケージデザインの機能

パッケージには中身(製品)の保存、保護、運搬しやすさ、などの実質的な機能が期待される一方で、マーケティング的には視認性、識別性、対競合優位性、表現性(製品ジャンルのデザインプロトコルとの整合性)などの機能が要求される。視認性と識別性は似た…

パッケージデザインで元気になる

最近、言われなくなった気がするが、日本の消費財のパッケージデザインは世界最高水準であるとの言説がある。国際パッケージデザインのコンクールでの受賞という話も聞かなくなった気がする。これも自分の感覚だが最近の新製品のパッケージデザインでも凝っ…

ラッピングマーケティング

前々回の記事にあるように最近、パッケージングについて考えている。パッケージングは重要なマーケティング要素である。典型は一般名称であり、湧き水、水道水とほぼ無料で手に入る水をネーミングし、きれいにデザインし、個別にパッケージングすることでブ…

「量り売り」とパッケージング価値

パッケージング商品とノンパッケージング商品がある。昔はノンパッケージング商品は「計り売り(量り売り)」と言われたが、現在の音楽ソフトの売り方(買い方)も確かに「量り売り」の印象はある。ネットからDLできる商品はパッケージング不要であるが、パ…

使える調査結果をめざして

マーケティングリサーチは、マーケティングの意思決定に使うために実施される。 使われてなんぼのもので、報告書の出来不出来はあまり関係ない。 たった2、3行の文章の1枚ペラでも膨大なグラフとあふれるコメントの大報告書でも価値基準は「使えるか(使えた…

ブランドイメージと実体験

48回アウラセミナーは「ブランドイメージを考える」だった。 ここではB2C市場のブランドに限定した。 ブランドイメージの形成過程には、そのブランドの実体験、つまり具体的な接触、今回で言えば、当該ブランドの実購入・使用、CMとの接触が基本であ…

マクドナルド低迷の原因は「見えてしまっている」こと

1月7日に2回目のハロウィンインタビューの実験をおこなった。 今回はDayByDayインタビューの試みも兼ねて、12月4日のセミナーのFGIに呼んだ同じ対象者に同じテーマで呼んだ。 幸い5人とも参加してもらった。 テーマま前回12月4日と同じ「マクドナ…

Day by Dayインタビューとハロウィンインタビュー

2010年にDaybyDayインタビューという方法論を提案してそのままになっていました。 2014年の後半からはハロウィンインタビューという思いつきをなんとか方法論にまでしたいと考えています。 そして、この2つの方法論は融合できるのではない…

クチコミの方向性(口コミの昔、今)

インターネットがなく、テレビ全盛時代はTVなどのマスコミに対応するものとして口コミがあった。 口コミはほぼ「噂」と同義語で、よく、豊川信用金庫の取り付け騒ぎが口コミ=噂の実例として取り上げられていた。 マーケティングでは、「悪い噂(製品の欠…

Pマーク

ベネッセも当然、Pマークを取っていた。 たぶん、ベネッセが下請け業者を使う場合も相手がPマーク保持業者かどうかをチェックしていたはず。 (チェックしてないか?) そして今回の情報流出。 原因が犯罪行為とはいえ、Pマーク審査が二重にも三重にも無効…

面接重視・人物重視

サラリーマン生活中に、中途採用者の面接を何回か受け持った。 面接で期待できるとした人が入社後伸びなかったり、面接でイマイチだった人が現場で使える人材だったりの結果が多く、自分は「人を見る目がない」と自覚した。 面接官がだまされるのは、 ・人あ…

ワークライフバランス

ワークは仕事で、仕事は本来の生活ではなく生活を支えるための不本意な苦行に近いものである。 ワークに偏った生活は悲惨で、ワークの反対側にあるライフの時間とのバランスを取る必要がある。 だから、残業しないで定時に仕事を終えて趣味や勉強、家族と過…

ライブの価値とアクティブインタビュー

ネットの進化によってCDが売れなくなり、音楽家、演奏家のビジネスモデルが変化を迫られているというのは、ジョブスがAppStoreを立ち上げてからであろう。 新しいビジネスモデルとしてライブを中心に活動し、グッズ販売などを連動させて利益を確保し、CD…

リニューアルの鉄則

よく調べてないが、アサヒスーパードライが味も含めた大がかりなリニューアルを進めているらしい。 その間に一番搾りもパッケージを変え、タレントを嵐にしたということである。 発泡酒や第三のビールの市場で戦ってきたビールメーカーが本来の戦場に戻って…

あまりきつく縛らない

品質管理の思想は「設定した基準に満たない不完全なものは捨てる。採用しない」ということであろう。 統計データでもこの考えが強く、不完全なデータ、欠測値を含むデータは採用しないのが普通である。 データ量が極めて少ない場合は、欠測値を既知データか…

一般生活者のWebの使い方

グループインタビューに協力してくれる人たちだから代表性はないが、Webの使い方で気づいたことを列挙しておこうと思う。?PCからスマホへの大きな流れ。 その昔も引っ越ししたりでPCのネット接続をやろうとしても面倒でガラケーのネット接続でも日常…

アクティブインタビュー

『アクティブ・インタビュー』せりか書房を本棚からひっぱりだして読み直した。 現在のインタビュー調査に行き詰まりを感じて久しいが、なかなか突破口が開けない。 エスノグラフィー、行動観察、アイトラッキング、ゲーミフィケーション、など中途半端なが…

インサイトからストーリーへ

第28回アウラセミナー 「インサイト」から「ストーリー」へ メタファー・ラダリング・ゲーミフィケーション 第28回アウラセミナーを開催します。 ノンアルコールビールが新しい飲料ジャンルを形成するための「ストーリー」作り、がテーマです。 現在のノン…

サンプルからスウォームへ

マーケティングリサーチの対象者を考えた時、おおよそ以下のように分類できそうである。サンプルの時代 野生状態 モニターの時代 放牧の始まり コミュニティの時代 飼育方法の研究 スウォームの未来 野生を野生のまま扱うサンプルの時代とは標本抽出理論が確…

優秀な戦士と若者のクルマ離れ

若者のクルマ離れについて少し考えていた。 誰もはっきり定義しないが、ここで言う若者は18歳から29歳までの独身男性くらいの範囲であろう。 この若者たちがクルマに関心をなくし、背伸びして、年収に匹敵するほどの金額をクルマに投資しなくなったのでクル…

消費の自由・満足・幸福

ブランド選択の自由は消費の満足度、幸福感を向上させる。 いつでもどこでもたくさんのブランドの中から自分の制約(趣味嗜好、所持金、など)だけを考えてどのブランドでも選択できる「自由」こそが消費生活の満足、幸福感を高める重要な要素である。 この…

選択の自由から選択の恐怖

消費者がブランド選択(スーパーで歯ブラシを買う)する場面で選択肢が多い方が幸福感や満足感は大きくなる。買うときは1本の歯ブラシを選ぶだけだが、買わなかった数10本の歯ブラシも幸福感や満足感に貢献する。 だから、品揃えは大切なマーケティング要…

レパートリーグリッド法は「発展」したか?

レパートリーグリッドはケリーのパーソナルコンストラクト理論に基づいて開発された面接手法である。パーソナルコンストラクト理論は心理学、特に臨床心理のために開発されたものだから、カウンセリングの現場で活用できる。 臨床だからクライアント(患者)…

評価グリッド法の実査

レパートリーグリッド法では3個組法が使われるようである。(本格的なレパートリーグリッドの体験はない) 3個組法とは、例えばエレメント(商品でも写真でも)が6つあったとする。 その中から3個を取り出して似ている2個と2個から離れた(似ていない…

パーソナルコンストラクト理論

讃井さんが評価グリッ法を開発するまでは、レパートリーグリッド発展法といわれていました。 発展法をとったレパートリーグリッド法がその元祖になりますが、元祖の基礎理論が1955年(ふるい!)にKellyという心理学者が提唱したパーソナルコンストラク…

すべての消費行動は「反射」である

マーケティングの世界ではよく「最寄品」対「買回り品」、「非熟慮型消費」対「熟慮型消費」に商品や消費行動を2分する。 前者は習慣的なブランド選択が行われ、リサーチしても選択理由はよくわからない場合が多くリサーチャー泣かせである。 後者は商品の…

カタカナで呼ばれる

網野善彦『日本の歴史を読みなおす(全)』筑摩文庫がおもしろい。 第一章で文字の歴史について語っている。 カタカナ(片仮名)は15世紀くらいまでは神仏とかかわりをもち、しかも口頭で語ることにかかわる場合に用いられたとある。 神仏への起請文、神仏…

MROCの報告書

だいぶ昔になるがある化粧品メーカーの研究所の人に「これ、どうやって分析できそう?」と渡されたのが、アットコスメというサイトのダンプリストであった。(@cosmeがスタートしてすぐの頃だと記憶) コンピューターの連続用紙2箱くらいあったと思う。 担…

アイトラでゲーミフィケーション

アイトラッキングの被験者になる体験も貴重である。 我々リサーチャーは、機械を疑う態度で望むのでなんとか「騙してやろう」という視線の動きになる。 わざと斜視のように覗いてみたり、関係ない(例えば画面の外側)方向を見たりしてみて通常の被験者らし…