優秀な戦士と若者のクルマ離れ

若者のクルマ離れについて少し考えていた。
誰もはっきり定義しないが、ここで言う若者は18歳から29歳までの独身男性くらいの範囲であろう。
この若者たちがクルマに関心をなくし、背伸びして、年収に匹敵するほどの金額をクルマに投資しなくなったのでクルマメーカーが戸惑っている。という事なのだろう。
そうは言ってもクルマ産業全体はたいした影響は受けていないのだろう。

ここで、トンデモをひとつ。
クルマ離れは「お家デート」の普及がその原因のひとつである。

お家デートとは中・高校生くらいのカップルがそれぞれどちらかの家で「まったり」するデートのことである。
10年くらい前高校生のインタビューで初めて知って結構ショックだった。
「家の人はなんか言わないの?」と聞いても「どっか外に行ってしまわれるより安心みたいよ」との回答。
こうして育った少年が就職して、免許をとっても無理してクルマは買わない。だろう。
クルマが女の子のモテる材料になったのは「アッシー君」までくらいか。最もアッシー君ではモテたことにならないが。
クルマという「動く密室」がデートの武器にならなくなったのである。
クルマ離れは「目の届くところにいてくれれば安心」という母性が「家族や共同体から脱出したい」という若者の気持ちを抑えこんでしまった結果なのである。

アザーガット『文明と戦争』でも近年、戦争が少なくなった原因のひとつとして「セックスの緩和傾向によって一生結婚(セックス)できない虐げられた若い男が少なくなった」ことをあげている。
優秀な戦士を必要としない現代は騎馬よりも荷車を引く馬(ファミリーカーやオジン車)しか必要としない。

(そういえば綿矢りさの最新作『ひらいて』でもお家デートだった。最もこっちは一歩進んで?レスビアンの初体験だが)