何故、4人がベストか

FGIの対象者は4人がよいという話。

自分の体感からの結論でうまく説明できない。

印象的なことしか言えないが少し考えてみた。

モデレーションをやっている人はわかると思うが、対象が6人いると「この人、今、何を考えているんだろう」ということが、モデレーターにわからなくなる対象者が1人、2人出てくる。

グループ全体の流れから外れた様子で発言も少ないか、「関係のない」発言を繰り返したりする。

何故、そうなったかがモデレーターにもわからないので救いようがない。

デブリーフィングで「ちょっと変わったひと」で片づけられることもある。

そして、翌日になるとモデレーターの記憶のなかでその対象者の顔さえ曖昧になるので分析からこぼれることになる。

 

それが、現在のグループの雰囲気の「流れ」に取り残されている対象者が出て来ても4人なら、どういう理由で取り残されたか、入ってこようとしないのかの理由がある程度想定できるので、モデレーターは自信をもって放っておけるし、すぐさまグループの流れの中に取り込むことができる。

4人相手であれば、個別対象者のプロファイリングが深くできるし、グループ全体の集団意志みたいなものも分析できる。

これが、5人以上になると自分はできない。

 

1on1インタビューは、1人の対象者に深く切り込めるメリットがあるが、個別はわかっても(市場)全体ではどうなのかがわかりずらいデメリットがある。

4人のFGIは1on1の利点とグループインタビューの利点を統合したものになる。

対象者も4人だと「サボル」ことができないのでプレッシャーが大きい。

だから90分くらいで終わるのがよいと考えている。

夕方18時半から始めれば、インターバルなしで21時半までで、2グループ8人のインタビューができる計算になる。

19時~21時までで6人のインタビュー1回よりも効率的ではないか?

あといくつか4人のメリットとして、

ラポール形成のための自己紹介時間が節約できる(ほとんどゼロにできる)

・対象者同志の凝集性が強く、早い。

・プロービングの正確性が高まる。(発言の背景まで考えながらプローブできる)

などがある。

デメリットは1人ドタキャンがでるとグループと認めてもらえなくなる。

(一般的には3人以上はグループとして扱えるが納得してもらえない)

 

4人のFGIを推進しよう。