FGIの対象者は4人に限る

その昔、10人以上、確か14、15人のインタビューの司会をやったことがある。

グループインタビューにはならず、シンポジウムの司会のようなものだった。

そのころは、FGIの対象者は8人が普通であったと記憶している。

ただ、8人の対象者を相手にすると半数近くの対象者の個性をモデレーターが把握できず、グループとしての凝集性がなくなて散漫なインタビューになった。

そのうち、6人が増えたが、6人では多数決が取れないという無茶な要望で7人にもどったこともある。

いずれもミラーの言う「マジカルナンバー7」のプラスマイナス2の中に納まってきたわけである。

ということで、6人の対象者のFGIが一般的になっているが、6人が最適な人数とは思えない。個人的には4人か5人が最適と思っている。

体験的に6人の対象者の場合、1人か2人がインタビュー中に「行方不明」になる。

この人はどんな性格で、テーマに対してどういったスタンスで、どんな発言をしてきたかをモデレーターが把握していないとダイナミックなインタビューにならない。

それを同時進行で6人相手にやるのは自分には難しい。

そして、クライアントを説得して5人インタビューをやってみたら、すこぶる順調で分析もやらいやすい。

5人リクルーティングで1人ドタキャンが出て4人になった時、順調さがピークになった。グループとしてコントロールしながら、各対象者の個性が引き出せ、分析できたのだ。

ということで、対象者4人のインタビューをお勧めする。

5人リクルーティングで1人欠席しても成立するという考え方でもよいだろう。

予備サンプルというムダもなくせるし。