情報フレーミング
『ココロの盲点』p16〜19 に「情報フレーミング」が出ている。
池谷さんの事例は、ダイエット中の人が「赤身75%」のひき肉と「脂身25%」のひき肉とではどちらが選ばれやすいかという設問で、どちらも同じ中身なのに「赤身75%」の方が選ばれやすい。ということであった。
この認知バイアスは積極的に使った方が幸せになれる。
「まだ、やることが半分以上残ってる」というフレーミングよりも「仕事は、半分近く片づけた」というフレーミングの方が、皆、幸せだ。(のはずだ)
ある食品ジャンルでは「低脂肪」とうたっている製品が、だいたい20〜30%脂肪を減らしたもので、それ以上減らすと味覚の問題で拒否されるということであった。
それが、新技術の開発(イノベーション)で半分に減らしても従来の味覚が保障できるようになった。
そこで、「低脂肪」ではなく、「脂肪分50%カット」と訴求した方が効果的だろうとなった。
ところが、これでは効果的な「情報フレーミング」ができていないことに気づいた。
開発者は、現在の低脂肪が20〜30%のカットであることを知っているが、一般消費者は「低脂肪」がどれくらい「低い」かという具体的な数値は知らないはずである。
ことによると「低脂肪=50%以上のカット」という誤解があるかもしれない。
だから「50%カット」を訴求してもにインパクトがないのである。
これは、厳密には情報フレーミング以前の問題ではあるが、マーケティング上の罠として気を付けるべきである。