メタファーと名づけ

SMAP草薙クンの今回の事件での事実確認。
・深夜激しく酒に酔って公園で裸になって騒いだ
・誰かが110番通報した
・警察官が来た
・裸で訳のわからんことを叫ぶ草薙クンがいた
・公然わいせつ罪で逮捕、警察署に連行、拘留
・マスコミ報道=逮捕(公然わいせつ罪)
・家宅捜索
・釈放
・釈明記者会見、謹慎

ここで、カレの責任範囲は第一段階だけです。
カレは裸でいたようですが、周囲に人がいたという報道はないし、ことさら他人に自分の裸を見せつけようとしていた事実もなさそうです。もちろん、写真週刊誌もいない。(公然わいせつは成立しない?)

コレが無名時代であれば、警察に連行され、その後お灸をすえられて釈放され、有名になってからの「武勇伝」として笑いのネタになっていたはずです。
その笑いが披露されたときは「まじめな青年だがハメを外すこともある人間味のある人」というメタファーを生んだ可能性が大きいと思われます。(そのように演出する)

それが、「公然わいせつ罪」と名づけられたとたん、メタファーは「変質者」になってカレのイメージというよりスポンサーのイメージが傷つきます。
さらに逮捕、書類送検で完全な犯罪者イメージが補強されます。
最後に家宅捜索は「クスリ常習者」のメタファーとして働き、結果がシロでもメタファーだけは残ります。

有名人である草薙クンの自覚が足りなかったのは事実ですが、非常に気の毒な感じがします。
以上のようにわれわれは報道(ニュース)を理解するのにメタファーを使っています。
同様にブランドやメーカーの評価にもメタファーを使っています。マーケティングインタビューにおいて、このメタファーを引き出すことが重要です。