理解はめんどう、私は感じたい!

これもネット通販のタスクのインタビューでの発見。

ランキングは長いリコメンドより役に立つ。はちみつを買う前提で楽天市場を検索中に「こういったランキングは一応チェックします」との発言。そのまま信じるわけではないが、どんなものが売れているのか、どんなものを売りたがっているのか、がひと目でわかって便利ということであった。この「どんなものを売りたがっているか」という冷めた反応が面白かった。公職選挙ではあるまいし、ランキングの基準や調査・集計方法なんて気にしていない。どうせ、売り手が売りたいものがランキングのトップかトップ3くらいにあると見抜いている。

これに対してユーザーの感想や評価は、はなから読まない。作為のある情報という認識はランキングと同じだが、ランキングは見ればわかるが、コメントは読まないとわからない。読んでも(何が言いたのか)わからないことが多い、ということであった。検索中はそんな時間の無駄は避けたいのである。

ここから言えることはECサイトは「見て、感じられる」ことが大切で「読んで、理解させよう」としても無駄ということである。タイトルやキャッチコピーの文字情報は「読む」ではなく「見る」行為に分類される。先日のインタビューで「教科書以外の本、雑誌は読んだことない」という対象者を思い出した。新井紀子さんの『AIvs教科書が読めない子供たち』(実は読んでない)ではないが、文章を読んで内容を理解するという行為は結構ハードルが高いのではないか。その対象者が「文章を読むと(写真などで)わかっていたことが、わからなくなる」との発言の衝撃が蘇る。「理解したいのではない、感じたいのだ!」