ペルソナは彫像

第19回アウラセミナーでペルソナを作った。
コンセプトは「ママ友のスターバックス」で、結婚してスタバを卒業した主婦のスタバ再入学によって来店客増をねらう。或いは新業態の開拓という設定でペルソナを作ってみた。
自分も含めてペルソナビルドの過程でもコンセプトワークでもペルソナは「いつ、どんなときに、何をめざして」使うのか、使えるのかがよくわからなかった。

その後、いろいろ考えて、
 「ペルソナは塑像ではなく、彫像のプロセスでその力を発揮する」
が一定の結論といえるのではないだろうか。

コンセプトを作り上げる過程を塑像と考える。
ターゲットのニーズやウオンツをできるだけたくさん取り込んでコンセプトを膨らませる。
さらに最新技術や機能を盛り込んで行く。
すると必ず、コンセプトは大きく膨らんで輪郭もぼけて丸くなりエッジがなくなる。
このプロセスにはペルソナはそれほど役立たない。

この膨らみきったコンセプトをシャープなものに削り出す作業にこそペルソナは役立つ。
・ターゲット層全体にはその機能は必要かも知れないが、ペルソナには使う機会はないからその機能は削ろう。
・ペルソナがこれを使うときはリビングだから、デザインや色はインテリアに合うA案になる。
などの使い方である。
コンセプトワークのプロセスでは後半の作業過程になる。

もちろん、開発メンバーそれぞれが「ペルソナになりきる」ことで意思統一がはかれるというメリットも大きいがコンセプト構成要素の絞込みこそペルソナの得意技なのではないだろうか。