情報習慣病

岡ノ谷一夫さんのネーミング。
生活習慣病の原因の一説に「人類はその歴史の99%以上を飢えの中で過ごした、食べ物は食べられるときに食べられるだけ食べる。という行動様式が遺伝子に組み込まれた。その遺伝子が飽食といわれる現在になっても発現するので必要以上に食べ、当然肥満になり、生活習慣病の原因のひとつを作っている。」というものがる。

言葉によるコミュニケーションは意図と内容に分けられる。
あなたと交信したい、あなたにとって私は交信相手として信頼に足る人物であるということを相手に伝えるのが意図のコミュニケーション。
これが出来て初めて「内容」に関するコミュニケーションが成立する。
内容は意味と言い換えてもよい。
この意図のコミュニケーションが成立しないとその後に伝える「内容」が相手に信頼されない。

そして、携帯メールが普及するまでは(あるいはSNSが浸透するまでは)あなたと交信したいという意図を伝える媒体がなかった。(あっても効率が悪かったり価格が高かった)
そこで、「誰かとつながりたい」という欲求だけがウズウズと累積し、伝えるべき意味内容を蓄積する(考える)ことはないがしろにされてきた。
そこにFacebookTwitterがその障壁を取り払ってしまったので「雪崩ををうって」つながりたい欲望が開放されたの現状であるとのこと。

そのためWeb空間ではコミュニケーションの内容(意味)は二の次で、つながりたい、つながっていることの確認という「意図」だけの交信で埋め尽くされている。(全てがということではない)
この状態はコミュニケーションとして、言葉のい使い方として「滅び」に向かっているのでは危惧しているのが岡ノ谷さんである。
話し言葉を書き言葉(文章)だけで表現する世界「オワタ世界」かもしれない。