ネコレ(nekore)

日経ビジネスで始めて知りました。クロネコヤマトの買い物代行サービス。
雑誌でみた商品をネコレにメールするとスタッフが探し回ってくれて届けてくれるサービス。商品は100円の髪留から100万円のエルメスバッグまで雑誌に載った物なら何でもOKらしい。
対象雑誌は10誌だが読者の購買力を考えれば、これでも充分といえるだろう。サービスを受ける人は圧倒的に地方在住のオシャレさんらしい。

これを利用する消費者の買い物の楽しみはどうなっているのだろうか、思考実験(思考調査)してみます。
・ファッション誌を雑誌としてだけではなくカタログとして(買う気で)みている。
・是非欲しい、どうしても欲しい物が載っていた。
・自分が行ける店にはないだろう。あっても遠い。買い物の時間もない。
・ネコレにメール
・発見(調達)できたとの返信。うれしい!即、購入。
・配達されるまでのワクワク感
・届いた時の感動(思い通りのモノ)
これが線型のプロセス。

しかし、人間は線型には動かない。
・欲しいと思っている自分を客観視する。(明日、もう一回見てみよう)=メタ意識の発生
・商品そのものにもリスクがある(実物を確かめられない。試着できない)
・それだから、届くまでのワクワク感は強い。
・思い通りの商品が届けば、手数料も気にならない(成功体験)

ここでの消費者の買い物の楽しみは、商品を探すことと、手に入れること。いろいろ試す、店員と会話する、商品がラッピングされるのを待つ、一緒に家に帰る、そして明けてみる、という楽しみはない。
近くにリアルな店舗(商業集積)がない、買い物に出かけられないことに対する妥協だけかもしれません。

雑誌と商品購入をリンクさせるシステム・サービスだけでなくこういった消費の「快楽」を演出できれば新規事業になるかも。

同じ号にキンドルも特集されていたが、キンドルも利便性、代行性だけでは爆発的には普及しない気がする。