水のマーケティング

今、NYのセレブはレストランで「水道水を下さい。」と注文するというハナシを聞きました。ヨーロッパアルプスカナディアンロッキーから輸送費をかけ、環境を汚して運んでくるミネラルウオーターは、LOHASなセレブの生き方に合わないらしいです。

「勝手にしろ」ですが、日本でもすっかり定着したペットボトル入りミネラルウオーターや浄水器のマーケティングを考えてみました。
プレーヤーとしてミネラルウオーターメーカー、浄水器メーカーとともに水道局を参入させたいと思います。
水道水が「飲めない」水とされたのは、30年くらい前からのLOHAS意識グループ(当時はLOHASというコトバはなかったが)のネガティブキャンペーンによるもので、それが勝利したのは20年くらい前でしょうか?
東京の水もそうでしたが出張で行った大阪の夏の水道水はホテルのフロでもカビくさかったくらいでしたから水道局も打つ手はなかったといえます。そういうことで、水道水は「水飲み場」から完全に放逐されました。

ただ、人知れず水道局(東京都)も努力をしておりました。水源涵養林の保持とスーパー浄水法、水道タンクをなくす高圧の配水システムなどで、カルキ臭がなく、トリハロメタンも少ない「おいしく飲める水」の開発に成功しています。(まずくなくなっただけでおいしいとは言えない)市販の水や浄水器は安全(雑菌の数)の点では水道水にかないません。(浄水器の中に雑菌繁殖するらしい)ペットボトルを一日持ち歩いて残った水の雑菌検査をすると「気持ち悪くなる」と水メーカーの人も言ってました。)

ここで、先のNYセレブのような「追い風」が水道水に吹いているのにマーケティング上見逃す手はありません。

これがたぶん昨年の東京都水道局のキャンペーンです。

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このキャンペーンのマイナス点。
「東京水」のネーミングはいいが「すぐそこにあります」がよくない。まだ、水飲み場の現場に届いていないと思われれてしまう。「ここにあります」というニュアンスを出したい。
さらに写真の女性が飲んでいないのは一層、「すぐそこまで来てるのに、まだ‥」感が出てしまう。
今年の提案
NYセレブを思わせるモデルを使って、「東京に来ておいしかった」と言わせる。
飲・食品は安全は当たり前で「おいしさ」でしか差別化できないことを水道局に思い知っていただきたい。そして、ボルヴィックもフランスに帰ってもらう。
ま、無理だろうが。