定性調査・アクティブインタビュー

プロービングは活性化のために

プロービングと尋問は「似て非なるもの」 プロービングは「正しい」回答に収束させるためだけでなく、発散させる方向性もある という2点はすでに書いた。 今回は、「時間的、空間的拡がりをうながす」プローブテクニックについて。 時間的な広がりを促すプ…

グループからチームへ

FGIの「グループ」は「ミニマーケット」を作る単位と考えていた。 調査のために恣意的に集めたのに「こういう人達はどれくらい存在するのでしょうね?」とあたかも代表性のある抽出をしたかのような錯覚で質問してくる人もいて閉口していた。 そこでFG…

プロービング

一般的なインタビューとは、 ・インタビュアーとインタビュイーがいて ・インタビュアーはインタビュースクリプト(聞きたいことの一覧)をつくる。 (インタビュイーの方が上位だと事前に提出を求められる) ・インタビュー時間が決められ(インタビュイー…

セグメンテーションとペルソナビルド

マーケティングやマーケティングリサーチではセグメンテーションが基本である。 マーケットをセグメントし、ユーザーをセグメントしないとマーケティングは前に進めない。 セグメントし、そのセグメントのプロファイリングを行ってターゲットの特徴を把握し…

ペルソナのアクティビティシナリオ

ペルソナを作りましょう、ということになると、 名前、住んでいる街、家族構成、仕事、趣味・特技、SNS、読書傾向、音楽傾向、運動。。。。。。。 と項目を挙げて行き、どんな人かをプロファイリングしようとするのが一般的であろう。 しかし、この方法だ…

メタファー法

モデレーションをやっていてイライラするのは対象者のステレオタイプな反応である。 「もっと自由に、少しブッ飛んでもいいから」と促したくらいでは何の変化もない。 世間の常識、自分が得ている情報、テーマに対する関心度、関与度などの制約があるのは理…

定性調査という呼び方

定性調査という呼び方はいつごろから定着したのだろう? マーケティングリサーチというと自動的に定量調査をを想定し、抽出と調査票作成が仕事として浮かび上がって来ていたのが初期の状況だと思う。 グループインタビューという形式でアメリカから輸入され…

たまごとにわとり

ここ何回か「定性調査(FGI)の質が落ちた」「少なくとも質は向上していない」という耳の痛い話を聞いた。 言わんとすることは、モデレーションに工夫がなく分析に切れがない、ということである。 まあ、昔からあるマーケティングリサーチへの批判(リサ…

ブランドイメージとアクティブインタビュー

マーケティングリサーチでブランドイメージというとまず、SD法による測定が思い浮かぶ。 通常は対極のイメージワード(多くは形容詞)を用意し、間を5段階に区切ってそれぞれのブランドの位置を調査して集計して平均点を出してポジションするという方法が…

サンプルからコミュニティへ

2014年1月に実験的にやった『アクティブインタビュー』は成功だった。 アクティブインタビューのコンセプトは、従来の「場を盛り上げるが、冷たい観察者」と「聞かれたことに回答する、他人の意見に付和雷同しない自立した消費者」がテーマについて話し合う…

シニアのインタビューと他己紹介

グループインタビューではまず対象者お互いの自己紹介から始まるのが普通だ。 個人のプロファイリングとラポール形成が主な目的である。 一般に若い男性(高校生くらいから)が最も苦手(盛り上がらない)でジニアの女性が最も得意(盛り上がるし、プロファ…

モデナリスト宣言

ビッグデータにはデータサイエンティストがつきもの?だが、我々が提唱している「アクティブインタビュー」に「つく」ものは何かを考えた。 それが「モデナリスト」である。 あまり、センスがいいとは思わないが。ModeratorとAnalystでModenalystという造語…

プロービングと尋問

インタビュー調査にはプロービングがつきものである。 この背景には、 ・対象者の発言は常に不完全 ・対象者は平気でウソをつく という不信感がある。 これは悪いことではなく、有効なインタビュー結果を得るためには必要な態度である。 昨日のエントリーで…

パロール・リテラルとインタビュー・MROC

パロールを発話とし、リテラルを書記と考える。 同じ日本語でも発話(パロール)で使うものと書記(リテラル)で使うもの(コトバとその意味、解釈)には違いがある。・発話は識字(リテラル)や文法を前提としないが、書記は識字と文法を無視しては成り立た…

アクティブインタビューの「場」

場の理論というと宇宙物理学を思い起こすが、社会学にも「場の理論」というのがある。 個人や集団の行動は、その個性・特性だけでなく、それがおかれた立場や環境によっても影響される。という内容である。 理論というほどのこともないが、そう言うらしい。 …

アクティブインタビューの対象者

昨年、「サンプルからスウォームへ」という記事を書いたが、ここで、アクティブインタビューの対象者を考えてみる。 多少の無理は承知で以下のように調査対象者と調査方法論を対応させた。サンプルの時代 野生状態 標本理論による訪問面接調査 モニターの時…

アクティブインタビューのモデレーション

アクティブインタビューのためのモデレーターのポジションは以下のなかで、もちろん4番目である。 ここに至る方法論(道筋)はうまく説明(マニュアル化)できない。 モデレーターの態度 場への関わり 行 動? 完全な観察者 いれこむ 質問モレがない ? 参与…

アクティブインタビュー?

昨日はプリンシパル(クライアント)とエージェント(調査会社=モデレーター)の情報の非対称性を考えた。 二重の非対称性を情報の力関係で解消させてモラルハザードは起きにくいとした。 しかし、ここで、もう少し考えてみよう。まず、「製品や市場に関し…

アクティブインタビュー?

アクティブインタビューを弊社の新しい看板にしようかと考えている。 で、アクティブをモデレーターと対象者の関係で考えて、次にアクティブの要素としてインタビューによるアクティブの惹起と肉体を動かすことによるアクティブの惹起があることに気づいた。…

アクティブインタビューのささやかな工夫

アクティブインタビューは観察者・対象者の関係性を協働作業者に変え、仮説検証を新しい意味生成と変換することであった。 ここでコトバからの印象に引っ張られて、アクティブインタビューの具体化を考えて見る。 大げさに言っているが簡単な工夫である。 ?…

ペルソナにはビッグデータ

ターゲットプロファイリングは、 20代独身男性 大都市近郊で両親と弟と同居 IT系企業で営業職 趣味はゲームと食べ歩き などで充分なプロファイリングである。 これをペルソナにするには 25歳、独身、早稲田大学商学部卒業、学生時代の恋人と付き合って…

ターゲットプロファイリングとペルソナ

いまどき、セグメンテーションなしでマーケティングを行っている人いないでしょう。 水道水や電気でも大口需要家と一般家庭のセグメンテーションぐらいはやっている。 セグメンテーションはマーケターにとって、所与のものと言えます。 こちらから積極的に働…