我々の理解は連言の中にある

第26弾は「連言錯誤」これは世間では「リンダ効果」と言われてよく知れれているし、よく例に出されるバイアスである。池谷先生は学者らしく集合の問題として説明されている。ただ、リンダ効果と云われるものは、集合では解決できない要素を持ち合わせていて「脳は特徴のある言葉にひきずられてものごとを判断する傾向があります」とのバイアスの原因の説明にはリンダ効果がフィットする。

マーケティングではこの連言錯誤やリンダ効果を意識的に使うことは少ない。リンダ効果は講演会などの前フリとして使われることが多く「アタマのいい人ほど騙されやすい」などと聴衆をくすぐる道具である。連言錯誤は調査票の質問文の作り方、質問の順序できをつけるべき場面がある。ある製品の特徴を説明してしまう質問文の後にとうの製品の特徴理解・共感を聞くような質問をしてはいけない。質問が連続していればすぐに気づくが、離れているとうっかりすることが多い。

そういえば、我々の理解や評価はこの連言錯誤の連続かもしれない。集合や統計・確率の話しとして日常を理解することは難しい。