使える調査結果をめざして

マーケティングリサーチは、マーケティングの意思決定に使うために実施される。

使われてなんぼのもので、報告書の出来不出来はあまり関係ない。

たった2、3行の文章の1枚ペラでも膨大なグラフとあふれるコメントの大報告書でも価値基準は「使えるか(使えたか)、イマイチだったか」の1点であろう。

もちろん、1枚ペラと分厚い報告書では使う目的や場面が違うことはわかっている。

 

ところが、リサーチャーと云われる人たちは、どうしても調査手法や分析のやり方にこだわってしまう。

できるだけ、データをクリーニングし、洗練された手法で、美しいアウトプットを目指してしまう。

それも大切なことだが、調査結果が使われる場面への想像力が不足してしまう。

発注側の企業の担当も似たような状況にあることが多く、「使う場面への想像力」はなかなか難しい。

 

定性調査でも同じで、1枚のトップラインが書けずに発言録のまとめのような報告書だけになることもある。問題はモデレーションや分析方法にあるのかもしれないが、「使える分析結果」を出そうという意欲や能力不足かもしれない。

いままで、定性調査の調査手法にフォーカスしてアウラセミナーを行ってきたが50回を超えたので、そろそろ、使える定性調査を目指して行きたい。

残された時間も多くないし。