対象者は「いる」のではなく「なる」もの

1月7日にDayByDayインタビューをやって確信したことは、対象者とはそこにいる生活者がそのままインタビュー会場に「いる」のではなく、インタビュー会場で対象者に「なる」ものだという事実である。

ayByDayインタビューとは、同じ対象者に同じテーマでインタビューする方法論で、通常は「リクルーティングミス」として無効を宣言されるような状況を意図して作るものである。
その効果は、
・1回だけのインタビューでは難しい「メタ認知」的視点を対象者が持つ
・同時にモデレーターの分析視点が1回だけより「高く」なれる
の2点である。
前者は単にそこに「いた」だけで、質問に反応していただけの対象者が、質問者の質問の意味や背景を理解してきちんと反応できる対象者に「なって」くれる、ということである。
これをバイアスとして排除してしまうのは定量調査の発想であって、定性調査では積極的に促進させるべきインタビューの「雪だるま効果」であろう。
今回は、2回目の前に対象者に観察調査までやってきてもらったのでより一層効果的であった。

今後もこの方法論をみがいて行きたい。