サンプルからコミュニティへ

2014年1月に実験的にやった『アクティブインタビュー』は成功だった。
アクティブインタビューのコンセプトは、従来の「場を盛り上げるが、冷たい観察者」と「聞かれたことに回答する、他人の意見に付和雷同しない自立した消費者」がテーマについて話し合うという従来のグループインタビューを「ひとつのテーマについて新しい意味の生成を行う協働者としてのモデレータと対象者」の関係にするということである。
実験では、フリーアドレス、他己紹介、お互いの行動観察、店舗訪問、メタファー、ゲーミフィケーションなど場の人達をアクティブにする要素を盛り込んだ。

このアクティブインタビューは、発見された消費者インサイトをビジネスインサイトにつなぎ、さらに、製品・サービスのアイディアを生み出す方法論である。
今回もすぐに開発に取り掛かれるアイディアが提示できた。
また、メタファー法では「会話だけのグループインタビューからは到底出てこないだろう」と思われる表現が対象者の口から出てきた。

アクティブインタビューの有効性には自信が持てた。
そして、リアルなインタビュー調査でも「コミュニティ」が作れるし、そうした方がインサイトに到達するのが早いと考え始めている。
「サンプルからコミュニティ」に向かう流れを定性調査で作りたい。