ターゲットプロファイリングとペルソナ

いまどき、セグメンテーションなしでマーケティングを行っている人いないでしょう。
水道水や電気でも大口需要家と一般家庭のセグメンテーションぐらいはやっている。
セグメンテーションはマーケターにとって、所与のものと言えます。
こちらから積極的に働きかけてセグメントするというより、そこに存在するものを細かく分析して受け入れるものという印象が強くあります。
マーケターがどう頑張っても一般家庭に大口需要家のように電気や水道水を使わせることはできないでしょう。

セグメンテーションに対してターゲティングはマーケターが積極的に働きかけることができる、積極的に働きかけようとすることができるものです。
極端にはマーケターの「思い入れ」だけでターゲティングしてしまうこともあります。
ターゲティングは最終的にプロファイリングという作業を必要とします。
プロファイリングは普通は「個人」を対象に行います(FBI捜査官のプロファイリング)が、ターゲティングでは、自分の商品・サービスを買ってくれる(くれそうな)人「個人」ではなく、一定程度の規模を持った集団を対象に行います。
そうしないとマーケティングの目的のひとつ、「効率」を実現できません。

この効率のためにターゲットセグメンテーションは
 ・ターゲット集団は「利益」をもたらすだけの大きさがあるか
 ・ターゲットにアプローチできる集団共通の経路はあるか
の2点に注意して行います。
セグメンテーションできたら、そのセグメント(ターゲット)のプロファイリングをやらないとノッペラボーの集団相手ではマーケティングすることになります。
顔を描き、どのあたりに存在して、どんな生活をしている人たちかを明らかにする。
これがターゲットプロファイリングです。

ターゲットプロファイリングは集団のプロファイリングだから、同質の人たちとはいえ、その中にはいろいろな個性があります。
マーケティングを進めていくと、この個性が、せっかく作ったプロファイルを崩したり、あいまい化させることがあります。(具体的には、製品開発過程で付与すべき機能について開発メンバー同士の意見が対立し、ターゲットがどちらを評価するかわからなくなる状況などがある)

そこで、プロファイルをより個人に絞って描こうというのがペルソナです。
購入者、使用者として実在する(ような)個人を作るので、迷った時、困ったときに「あなたならどうする?」とペルソナに聞きばよいのです。
そのペルソナの意見に従って(重視して)マーケティングを進めればブレがなくなります。(成功するかどうかは別問題だが)

ではペルソナをどう作るか?
6月18日のセミナー『セグメンテーションとペルソナ』で取り上げます。

*ターゲットプロファイリングを経ずにペルソナをつくることもできます。