顧客に愛される会社のソーシャル戦略

跡部さんの3作目である。
ソーシャルメディアをファン作りに活用する時のノウハウ、事例、留意点が具体的に書かれていて「やりたい」と考えている企業、「どう展開していこうか」と悩んでいる企業の担当者やその上司にはとても参考になると思う。

140ページにある「顧客を想像する力」という表現がよかった。バーチャルなWebの先にいるリアルな顧客の姿が具体的に思い描けないとソーシャルメディアはバーチャルなままであろう。
それでは具体的な商品やサービスを売るマーケティングには役立たない、営業部から「お遊び」と揶揄されるだけで終わってしまう。

「人格のよくない企業は、無理してソーシャルメディアを活用しない方がいい」という「おわりに」の表現には笑った。
ソーシャルメディアは人格の悪さを隠すのに便利に使えるかと思いきや前段の「顧客を想像する力」と同じ力が働いて隠しようのない人格が表れてしまう、ということか。

読んだばかりでモヤモヤしているが、なんとなく「草食系マーケティング」というコトバが浮かんだ。
この先にあるものを考えたい。