演出

くらい雨の朝のせいで南の海のビーチを思い出した。
そういえばフランス(欧州)映画の海辺のバカンスシーンでは人々はデッキチェアや砂浜のシートに寝転んでやたら本を読んでいた記憶がある。
太陽がいっぱい」でも「ベニスに死す」でもそんなシーンがあったようだ。
あんな太陽のもとで白い紙の本を読んで目はだいじょうぶか。と余計な心配というか、シーンのウソっぽさを感じていた。もちろん、曇っていても日光浴はできるのだが、そういえば、日光浴って日本人は昔からやってたのか?
アーっ、どんどん暴走する。

で、これからの映画作家は「夏のバカンスで若者たちのように精力的に異性ハントできなくなった大人(老人)たち」という演出を「本を読む」ではなく、「電子書籍の端末を読む」というシーンとするのか?と思った。
ipadでは紙の本にある「うらぶれ感」が出ないなー。じゃ、どうする?

で、そういえばタバコも演出に使われなくなった。と思った。
タバコは「だれが、どこで、どう吸うか」でいろいろなメタファーを生む便利な演出道具だったはず。
映画監督もつらいね。

で、なんか法律が施行されて今後はヤクザ映画も作れないらしい。
鈴木清順の傑作があれば、もういいか。
ヤクザをはじめ、非合法集団が世界的なネットワークを作っているってほんとなのか。
シンスケの逮捕もそれがらみだとか。

景色は変わっていく。