藻谷浩介さんの方法論

『デフレの正体』を読んだとき、この人は何か独特の方法論か視点で世の中を観察しているなと感じていた。
この10月18日の日経夕刊に自らその方法論を公開していた。

?数値を見るときは率ではなく絶対値でみる
?消費の現場に出かけて行って消費者目線で観察する
?インタビューに行くときはこちらも提供する情報を用意する
?現場(テーマ)の歴史をよく理解(勉強)する

というようにまとめられると思う。

これを我々リサーチの世界に当てはめて考えると、
?絶対値に騙されるな。変化率(対前期比)でみろ。
?消費者の意識や行動を客観的(マーケター視線)に観察しろ。
?インタビューの対象者には謝礼以外のものをあげる必要はない。
?歴史は科学ではない。偏見の記述に過ぎないから重視するな。(イノベーションを阻害)
というように藻谷さんと180度違っているような気がする。

何十年もこの仕事をやってきて、自分独自の方法論がまとめられないというのは情けないということか。