P&Gのイノベーション

『ホワイトスペース戦略』マーク・ジョンソンを読んだ、というよりペラペラとめくってみた。
クリステンセンの盟友という帯を見て買ってしまったが、盟友を越えてはいないようだ。
ただ、注目できるのがラフリーという前のP&GのCEOの序文である。

強引にまとめると
P&Gは節目、節目で「製品」のイノベーションを行ってそれが成功してきたが、実はビジネスモデルにもイノベーションを起こしてきた。
直販モデルの導入、市場調査による消費者ニーズの把握、多ブランド投入による活性化、などである。
現在は、途上国市場開拓のために零細小売店の活用(直販モデルと逆)がビジネスモデルのイノベーションである。(これがP&Gのリサーチがエスノグラフィーに傾いた理由だろう)
ということになる。

製品のイノベーションとは違う困難さを抱えた「ビジネスモデル・イノベーション」を継続的に行ってきたP&Gの強さがよくわかる。
ラフリーさんは、このビジネスモデルイノベーションの契機となるのが『ホワイトスペース戦略』だというのだが、ここは本を見てもうまく理解できなかった。
P&Gというかグローバルな企業はイノベーションのジレンマを乗り越える力と知恵を持っていることはわかったが、極東の島国の超零細企業にとっては完全に本の中の世界だな。