「空気読み」企画術

仕事でも時々お世話になっている跡部さんの処女作を献本していただきました。
あまたある企画術のノハウ本との違いは、最初から最後までシンプルな訴求を繰り返していることと、単なるテクニックの詰め込みではなく、大げさに言うと「思想」を語っていることでしょう。
思想を語るとヒステリックになったり、偏執狂的になる傾向がありますが、淡々と語る著者には大人(タイジン)の風格があります。(モメ過ぎ)

思想を語りながら使えるテクニックはきちんと紹介されています。
ここでも豪華さではなくシンプルな使いやすさ、機械ではなく「道具」を提供していてだれにでも、すぐにでも使えそうなテクニックが紹介されています。(実際は難しいとおもいますが)
「おもしろそうな」アイデア集めではデジタル機器(特にカメラ)を駆使するのに「いい企画」作りの部分に入ると紙と鉛筆を使っていそうな感覚も著者の思想にフィットしていそうです。

最後に「よい企画で、よい世の中をつくる」という宣言も気負いがなく「さらりっ」と言ってのけている印象です。
個人としては、民主党という「おもしろい企画」を採用してしまった今の日本に「よい企画」は何だろうと考えさせるコトバでした。

「空気読み」企画術「空気読み」企画術
(2010/03/18)
跡部

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