データと遊ぶ

フランク・ウイルチェックの「物質の全ては光」を読み始めた。
その38ページにおもしろい記述を発見した。

懐かしいオームの法則
V=IR 電圧は電流と抵抗の関係で決まる。しかし、これはオームの第一法則で、第二法則はI=V/R、第三法則はR=V/Iとなる。
数学に弱い自分でもさすがに、これは同じことを無理矢理3つの法則に分けているということはわかる。
著者は、ここから2つの教訓というか智恵を導き出している。
? 初心者を教える時は同じことを表現を変えて何度も説明しなくてはいけない。
? (物理学者が)新しい法則を発見するには「式で遊ぶんですよ」(ポール・ディラック

この教訓をマーケティングリサーチに適応すると
?主要なテーマには、多数の質問文を設ける。モデレーターは手を変え、品を変えて対象者に説明する(例:コンセ
 プト文)必要がある。
?いろいろクロス集計をやって見る。発言録は多方面から解釈してみる。
の2点になりそうです。

エスノグラフィーのような手法は対象者とも「遊ぶし」収集したデータ(記録)とも「遊んで」みることをしないと発見はないのである。
データそのものを遊んでしまってはいけないし、まじめ一直線にデータと向かい合うだけででもいけない。
難しいところです。