ナンパを科学する

タイトルが面白くて読みましたが、看板倒れでした。
著者は「ナンパ」されやすいタイプで、周囲には美人で色っぽいにもかかわらずナンパされた体験がないか少ない女性もいて「なぜだろう?」が出発点だったそうです。

ナンパを科学する ヒトのふたつの性戦略ナンパを科学する ヒトのふたつの性戦略
(2009/04/17)
坂口 菊恵

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出発点は素朴ですが「科学」というだけあって、あらゆる角度から分析を加えています。ただ、その方向はサブタイトルにあるように「ヒトのふたつの性戦略」に向かってしまってナンパは吹き飛んでしまいます。利己的な遺伝子から進化心理学ジェンダー女性差別社会学的統計と科学を駆使すればするほど分析対象はナンパではなくなってしまいます。

ナンパをセックスと簡単に結びつけたのが失敗だったのではないでしょうか。(こちらの勝手な言い分ですが)自分にとって科学して欲しかったのは、まるでゲームのようにナンパを楽しむオトコがいることです。中学生から40代くらいまでは、必ず周囲にそういうオトコがいました。疑問なのは彼らにとってナンパの目的がセックスに収斂していなかったような気がすることです。

ちなみに自分はナンパ下手でした。