情緒的価値

商品の情緒的価値がテーマになりだしたのはいつからでしょうか。リサーチャーも情緒的価値を把握しようとし、マーケターは情緒的価値こそがブランディングの基本だと言ったりします。プリウスに乗る(買う)ことの価値は低燃費による経済的価値と地球環境にやさしい人(を演じられる)という心理的価値に分解出来そうです。で、この心理的価値は情緒的価値と言い換えて間違いなさそうです。

ではペットボトル入りのお茶の情緒的価値は何でしょうか。しかも「おーいお茶」の情緒的価値とは。
こうなってくるとこじつけ以上のものは出にくくなります。商品の実質的価値を構成する要素、味、香り、口当たり、のど越し、後味、液体の色、パッケージのデザインなどの中のひとつをとっても、それを総合しても、ペットボトル入りお茶では、「情緒」は普通は出てきません。
広告の作品世界で情緒性を訴する方法がありますが、それはあくまでも広告作品の情緒性でしょう。

購買、使用(消費)場面で情緒的価値が意味を持つジャンルとそうでないジャンルの線引きがまず、必要かもしれません。マズローの5段階の最初の段階ではあらゆるものに情緒は入り込めないし、最高位の5段階はほぼ90%が情緒的価値で占められると考えられます。
NYのセレブが高級レストランのウエイター注文した水道水は情緒価値が勝ち、庭先のビニールプールに注がれる水道水は情緒的価値はゼロに近づく。(親子の交流という情緒価値はこじつけられるが)

最近、この情緒的価値の分析で苦労しています。