「食料危機」をあおってはいけない

川島博之さんというシステム工学(OR)の専門家が農水省に「環境問題のシュミレーション」のために出向していた時に食料問題を研究した成果のようです。(現在は東京大学大学院準教授)
川島教授も農水省に行った時は、漠然と
人口爆発と耕作地の限界
Brics諸国の経済発展により肉の需要が極端に増えて穀物価格が上昇(中国の爆食)
バイオ燃料により穀物不足
・水(不足)の問題による収量の減少(バーチャルウオーター)
・温暖化による収量の減少(極端な不作)
・水産資源の枯渇、買い負け
などからくる食料危機について「なんとなくそうかな」程度には思っていたそうです。

ところが、データを収集し、シュミレーションしてみると、世間で言われていることは、ことごとく否定されたそうです。読んでいて小気味いいほどです。
何でもないのに危機をあおって「食料自給率」などを持ち出す政党や官庁は信用できません。

「食糧危機」をあおってはいけない (Bunshun Paperbacks)「食糧危機」をあおってはいけない (Bunshun Paperbacks)
(2009/03/26)
川島 博之

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