定性調査・アクティブインタビュー

3人インタビューの可能性

第4回アウラ・コキリコセミナーで3人インタビューの実験を行った。その結果の速報。 対象者が3人いればFGIが成立した。終了後の対象者3人へのフォローアップインタビューでも「なんとなく仲間意識ができた」「3人だとだれがどんな人で、どんなことを発言…

消費者(調査対象者)の3つのアポリア

われわれのモデレーション・分析は、以下の前提に基づいている。 モノやサービスを買ったり、使ったりするとき、消費者は自分の行動や感情に「意識的」でない(気づいていない)のが普通なので、ブランド選択理由を聞かれても答えられない。(そんなこと聞か…

マーケティング的プロービング

アウラでは、インタビュー調査のプロービングに以下の5つの方法をあげてきた。 この原則に大きな変更の必要はないが、プロービングする側(モデレーター)のスタンスに違いがあることを考える必要がある。 モデレーターのスタンスが、カウンセリング的立場か…

選択盲と作話

選択盲は、自分が「好き」と選んだもの(例えば異性の写真)を少しの時間をおいてすり替えられて提示されても、その間違いに気づかないだけでなく、提示された異性の良い点や好きな理由を語りだすというヒトの認識のいい加減さ、不正確さのことをいう。 少し…

パッケージデザインの評価のためのメモ

消費財のPKデザイン評価の雛形を作りたい。 そこで、まず、パッケージの基本的な価値構成を考えた。 素材 紙(ダンボール)、木、ガラス、陶器、金属 材質 透明、遮光、光沢・マット 形態・フォルム 袋、箱、円筒(缶)、立方体、首ビン、広口ビン、自立・ピロー さ…

ワーキングメモリーのマジカルナンバー(4人インタビューの根拠)

アクティブインタビューの研究をしている中で、FGI対象者の最適人数は4人であるとの結論を得たのだが、論理的な説明ができないで苦労していた。 ミラーの「マジカルナンバー7」は短期記憶の話だからFGIの人数の説明には使えないし、そもそも7±2で…

何故、4人がベストか

FGIの対象者は4人がよいという話。 自分の体感からの結論でうまく説明できない。 印象的なことしか言えないが少し考えてみた。 モデレーションをやっている人はわかると思うが、対象が6人いると「この人、今、何を考えているんだろう」ということが、モ…

FGIの対象者は4人に限る

その昔、10人以上、確か14、15人のインタビューの司会をやったことがある。 グループインタビューにはならず、シンポジウムの司会のようなものだった。 そのころは、FGIの対象者は8人が普通であったと記憶している。 ただ、8人の対象者を相手にすると半…

対象者は「いる」のではなく「なる」もの

1月7日にDayByDayインタビューをやって確信したことは、対象者とはそこにいる生活者がそのままインタビュー会場に「いる」のではなく、インタビュー会場で対象者に「なる」ものだという事実である。DayByDayインタビューとは、同じ対象者に…

Day by Dayインタビューとハロウィンインタビュー

2010年にDaybyDayインタビューという方法論を提案してそのままになっていました。 2014年の後半からはハロウィンインタビューという思いつきをなんとか方法論にまでしたいと考えています。 そして、この2つの方法論は融合できるのではない…

ハロウィンインタビュー

ハロウィンの仮装を見ていて、ふと、ひらめいた。(たいしたひらめきではない) ハロウィンインタビューもしくはハロウィン法と名づければよいのだ。と。 38回のアウラセミナーで「なりきりインタビュー」的なものをやってみたのだ。 みなさん、モデレーショ…

平気でウソをつく

インタビュー調査では、対象者に「正直に答えて欲しい」「思ったことは何でもしゃべって欲しい」「こちらへの気遣いはいっさいいらないから」「私(モデレーター)は関係者じゃないから」と入念にバリアーを取り去りされば、自由で創造的な発言が得られると…

圧迫プロービング

モデレーションは、出席対象者にリラックスした雰囲気を与え、質問されたことに「すなおに」答えてもらうことに注意して行う。 対象者の発言には、『そうなんですか』、『そうなんだ』と納得も理解も同調も反論もすべて曖昧ながら、『あなたの発言は確かに聞…

認知はハシゴの階層構造を持つか

昔、レパートリーグリッドと言われ、諸井先生が「評価グリッド法」として完成させたリサーチの方法論がある。 評価グリッド法とセットでよく使われるのがラダリングという手法である。 これは、消費者の認知構造と製品の価値構成(要素)構造が相関している…

メタファーを引き出す

プロービングとメタファーは本来、なじまないかもしれない。 プロービングは不完全さを補うことを目的とするが、メタファーは完全さを崩す、曖昧さを増やす方向で使われるからであろう。 「ポッキーはカワイイ」に対して『どこが、どうかわいいの?』『お菓…

世の中、関係の網の目の中

プロービングの第2のポイントは、対象者の発言を関係性を意識させるようにすることである。 世の中は関係性の網の目の中にいるが、個人の発言は関係性を考慮した後の「エッセンス」だけともいえる。 「ポッキーが大好き」という発言はどういう関係性の中で…

プロービングは活性化のために

プロービングと尋問は「似て非なるもの」 プロービングは「正しい」回答に収束させるためだけでなく、発散させる方向性もある という2点はすでに書いた。 今回は、「時間的、空間的拡がりをうながす」プローブテクニックについて。 時間的な広がりを促すプ…

グループからチームへ

FGIの「グループ」は「ミニマーケット」を作る単位と考えていた。 調査のために恣意的に集めたのに「こういう人達はどれくらい存在するのでしょうね?」とあたかも代表性のある抽出をしたかのような錯覚で質問してくる人もいて閉口していた。 そこでFG…

プロービング

一般的なインタビューとは、 ・インタビュアーとインタビュイーがいて ・インタビュアーはインタビュースクリプト(聞きたいことの一覧)をつくる。 (インタビュイーの方が上位だと事前に提出を求められる) ・インタビュー時間が決められ(インタビュイー…

セグメンテーションとペルソナビルド

マーケティングやマーケティングリサーチではセグメンテーションが基本である。 マーケットをセグメントし、ユーザーをセグメントしないとマーケティングは前に進めない。 セグメントし、そのセグメントのプロファイリングを行ってターゲットの特徴を把握し…

ペルソナのアクティビティシナリオ

ペルソナを作りましょう、ということになると、 名前、住んでいる街、家族構成、仕事、趣味・特技、SNS、読書傾向、音楽傾向、運動。。。。。。。 と項目を挙げて行き、どんな人かをプロファイリングしようとするのが一般的であろう。 しかし、この方法だ…

メタファー法

モデレーションをやっていてイライラするのは対象者のステレオタイプな反応である。 「もっと自由に、少しブッ飛んでもいいから」と促したくらいでは何の変化もない。 世間の常識、自分が得ている情報、テーマに対する関心度、関与度などの制約があるのは理…

定性調査という呼び方

定性調査という呼び方はいつごろから定着したのだろう? マーケティングリサーチというと自動的に定量調査をを想定し、抽出と調査票作成が仕事として浮かび上がって来ていたのが初期の状況だと思う。 グループインタビューという形式でアメリカから輸入され…

たまごとにわとり

ここ何回か「定性調査(FGI)の質が落ちた」「少なくとも質は向上していない」という耳の痛い話を聞いた。 言わんとすることは、モデレーションに工夫がなく分析に切れがない、ということである。 まあ、昔からあるマーケティングリサーチへの批判(リサ…

ブランドイメージとアクティブインタビュー

マーケティングリサーチでブランドイメージというとまず、SD法による測定が思い浮かぶ。 通常は対極のイメージワード(多くは形容詞)を用意し、間を5段階に区切ってそれぞれのブランドの位置を調査して集計して平均点を出してポジションするという方法が…

サンプルからコミュニティへ

2014年1月に実験的にやった『アクティブインタビュー』は成功だった。 アクティブインタビューのコンセプトは、従来の「場を盛り上げるが、冷たい観察者」と「聞かれたことに回答する、他人の意見に付和雷同しない自立した消費者」がテーマについて話し合う…

シニアのインタビューと他己紹介

グループインタビューではまず対象者お互いの自己紹介から始まるのが普通だ。 個人のプロファイリングとラポール形成が主な目的である。 一般に若い男性(高校生くらいから)が最も苦手(盛り上がらない)でジニアの女性が最も得意(盛り上がるし、プロファ…

モデナリスト宣言

ビッグデータにはデータサイエンティストがつきもの?だが、我々が提唱している「アクティブインタビュー」に「つく」ものは何かを考えた。 それが「モデナリスト」である。 あまり、センスがいいとは思わないが。ModeratorとAnalystでModenalystという造語…

プロービングと尋問

インタビュー調査にはプロービングがつきものである。 この背景には、 ・対象者の発言は常に不完全 ・対象者は平気でウソをつく という不信感がある。 これは悪いことではなく、有効なインタビュー結果を得るためには必要な態度である。 昨日のエントリーで…

パロール・リテラルとインタビュー・MROC

パロールを発話とし、リテラルを書記と考える。 同じ日本語でも発話(パロール)で使うものと書記(リテラル)で使うもの(コトバとその意味、解釈)には違いがある。・発話は識字(リテラル)や文法を前提としないが、書記は識字と文法を無視しては成り立た…

アクティブインタビューの「場」

場の理論というと宇宙物理学を思い起こすが、社会学にも「場の理論」というのがある。 個人や集団の行動は、その個性・特性だけでなく、それがおかれた立場や環境によっても影響される。という内容である。 理論というほどのこともないが、そう言うらしい。 …

アクティブインタビューの対象者

昨年、「サンプルからスウォームへ」という記事を書いたが、ここで、アクティブインタビューの対象者を考えてみる。 多少の無理は承知で以下のように調査対象者と調査方法論を対応させた。サンプルの時代 野生状態 標本理論による訪問面接調査 モニターの時…

アクティブインタビューのモデレーション

アクティブインタビューのためのモデレーターのポジションは以下のなかで、もちろん4番目である。 ここに至る方法論(道筋)はうまく説明(マニュアル化)できない。 モデレーターの態度 場への関わり 行 動? 完全な観察者 いれこむ 質問モレがない ? 参与…

アクティブインタビュー?

昨日はプリンシパル(クライアント)とエージェント(調査会社=モデレーター)の情報の非対称性を考えた。 二重の非対称性を情報の力関係で解消させてモラルハザードは起きにくいとした。 しかし、ここで、もう少し考えてみよう。まず、「製品や市場に関し…

アクティブインタビュー?

アクティブインタビューを弊社の新しい看板にしようかと考えている。 で、アクティブをモデレーターと対象者の関係で考えて、次にアクティブの要素としてインタビューによるアクティブの惹起と肉体を動かすことによるアクティブの惹起があることに気づいた。…

アクティブインタビューのささやかな工夫

アクティブインタビューは観察者・対象者の関係性を協働作業者に変え、仮説検証を新しい意味生成と変換することであった。 ここでコトバからの印象に引っ張られて、アクティブインタビューの具体化を考えて見る。 大げさに言っているが簡単な工夫である。 ?…

ペルソナにはビッグデータ

ターゲットプロファイリングは、 20代独身男性 大都市近郊で両親と弟と同居 IT系企業で営業職 趣味はゲームと食べ歩き などで充分なプロファイリングである。 これをペルソナにするには 25歳、独身、早稲田大学商学部卒業、学生時代の恋人と付き合って…

ターゲットプロファイリングとペルソナ

いまどき、セグメンテーションなしでマーケティングを行っている人いないでしょう。 水道水や電気でも大口需要家と一般家庭のセグメンテーションぐらいはやっている。 セグメンテーションはマーケターにとって、所与のものと言えます。 こちらから積極的に働…